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ゴマに含まれるセサミンとポリフェノールの関係

ゴマに含まれるポリフェノールとセサミンに何か関係はある?

ゴマは生活習慣病の予防やアンチエイジング効果のあるセサミンを含有し、ビタミンやミネラルなども豊富な健康食品として知られています。

ゴマには、必須栄養素ではありませんが、ポリフェノール類も豊富で体の健康に寄与しています。
ゴマのポリフェノールはどのようなものがあり、体にどのように作用するのでしょうか?
また、セサミンはポリフェノールと何か関係があるのでしょうか?
今回は、ゴマに含まれるポリフェノールとセサミンの関係についてお話します。

ポリフェノールとは

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ポリフェノールとは、ほとんどの植物に含まれる植物特有の成分で、その種類は5000種以上と言われています。
植物が光合成を行うことで生産される色素や苦味の成分で、植物の細胞の生成やその活性を補助する作用があります。

身近なところではお茶に含まれるカテキンやタンニン、ブルーベリーのアントシアニン、大豆のイソフラボンもポリフェノールの一種です。
これらの成分は体に特定の作用を及ぼすため、糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素に次ぐ栄養素と言われています。

セサミンはゴマに含まれるポリフェノール

ゴマは、ポリフェノールが豊富な食品です。
ゴマ全体の1%に満たない栄養素として紹介されるセサミンも、実はポリフェノールの一種です。
セサミンは、ゴマ特有のポリフェノール性物質の総称であるゴマリグナンの一種で、ゴマリグナン全体の5割以上を占めます。

ゴマリグナンには他にエピセサミン、セサモリン、セサモール、セサミノールがあります。
これらのポリフェノールは、ゴマの脂質の中に含まれています。

また、ゴマの外皮にもポリフェノールが含まれています。
ゴマは外皮によって白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマに大別されますが、そのうち黒ゴマと金ゴマにポリフェノールが含まれています。
黒ゴマと金ゴマでは含まれているポリフェノールに違いがあり、黒ゴマは苦味成分となるタンニン、金ゴマは消臭効果のあるフラボノイドです。

ポリフェノールの効果

ポリフェノールは抗酸化作用がある

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ポリフェノールはその種類によって体に作用する効果が異なりますが、ほとんどのポリフェノール類に共通するのが抗酸化作用です。
セサミンをはじめとしたゴマリグナンにも、抗酸化作用があります。

植物は光合成を行う際に、強い紫外線にさらされます。
紫外線は貫通力が強い電磁波で、植物の体内にある酸素の電子を弾き飛ばし、活性酸素※1を作り出します。
活性酸素は植物内の他の組織と結合することで組織を変質化し、機能を喪失させます。
そのため、植物は体内で抗酸化物質となるポリフェノールを生産し、紫外線の害から身を守ります、

※1 活性酸素とは電子が欠損した物質として不安定な酸素のこと。他の物質と結合することで物質としての安定化を図るため、普通の酸素に比べ化学反応が早い性質があります。

人の体内でも、細胞内でミトコンドリアが酸素と栄養素を取り込んでエネルギーを生産する際に、副産物として活性酸素が生産されています。
人も体内で抗酸化物質を生産したり、必須栄養素で抗酸化物質のビタミンA、ビタミンC、ビタミンEを摂取したりして、活性酸素の害から身を守っています。
植物が生産したポリフェノールの抗酸化作用は、人が食物として摂取しても体内で抗酸化作用をもたらすので、体の健康維持のサポートになります。

ポリフェノールは種類により体への作用が異なる

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ポリフェノールは種類により、人体へそれぞれ異なった作用をもたらします。
ゴマのセサミンや、大豆のイソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと分子構造が似ており、エストロゲンの代用となる植物エストロゲンとしての作用があります。

また、お茶に多いタンニンやカテキンには強い殺菌効果があり、柑橘類やソバ類に多いルチンには抗炎症作用があります。
コーヒーに含まれるクロロゲン酸は、肝臓で脂肪の蓄積を防ぐ作用があります。

セサミンの効果

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セサミンは、ゴマのポリフェノールを代表する栄養素です。
セサミンは他のポリフェノール類と同様に抗酸化作用があり、また植物エストロゲンの作用も併せ持っています。
セサミンはこれらの作用以外に、健康維持に役立つ作用があります。

セサミンの抗酸化作用

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セサミンも強い抗酸化作用がありますが、そのままでは抗酸化物質としてほとんど作用しません。
セサミンは小腸で吸収されると、肝臓に運ばれてカテコール体に代謝※2されることで抗酸化物質として活性化します。

※2 代謝とは、ある物質を体内の化学反応で、他の性質の物質に変えること。

抗酸化物質として活性化したセサミンは、肝臓で生産される抗酸化物質のグルタチオンや、脂溶性の抗酸化物質であるビタミンEの作用を強化する働きがあります。
そのため、セサミンを摂取すると、肝臓で活性酸素の除去が促進され、肝臓の健康を保てます。

セサミンの植物エストロゲン作用

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セサミンは植物エストロゲンとしての作用もあり、細胞のエストロゲン受容体と結合すると、エストロゲンが結合した時と同じ反応が起こります。
女性は更年期を迎えると、女性ホルモンの分泌が減少するので、セサミンが減少したエストロゲンの代用となり、更年期障害の諸症状を緩和できます。

セサミンは血中コレステロールを減らす

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セサミンは小腸でのコレステロールの吸収と、肝臓でのコレステロールの合成を阻害する作用があります。

また、コレステロールは、肝臓に脂肪が蓄積すると生産量が増えます。
セサミンは、脂肪をエネルギーに変える際に作用する脂肪酸β酸化系酵素や、脂肪酸酸化系酵素を増やし、肝臓の脂肪を減らす効果があります。
その結果、血中コレステロールが減少し、血液がサラサラになるので動脈硬化などの生活習慣病を予防できます。

セサミンはアルコールの代謝を促進する

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セサミンは肝臓でアルコールを代謝する際に必要な、アセトアルデヒド脱水素酵素の生産量を3~4倍に増やす効果があります。
日本人が欧米人に比べアルコールに弱いのは、このアセトアルデヒド脱水素酵素の生産量が先天的に少ないためです。
セサミンはアセトアルデヒド脱水素酵素の生産量を増やすことでアルコールの処理を早め、二日酔いの諸症状を緩和します。

まとめ

ゴマはポリフェノール類が豊富で、ゴマに含まれるセサミンをはじめとしたゴマリグナンもポリフェノールの一種です。
また、黒ゴマや金ゴマの外皮にはポリフェノール類のタンニンやフラボノイドを含有しています。
ポリフェノール類には共通して抗酸化作用があると共に、その種類によって体に作用する効果が異なります。

ゴマのポリフェノールの多くを占めるセサミンは、抗酸化物質として肝臓で作用し、しかも植物性エストロゲンの作用も併せ持っています。
ゴマは、生活習慣病や組織の老化をもたらす活性酸素を除去するセサミンをはじめとしたポリフェノールが豊富なので、体の健康維持にとても効果のある食品です。

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